西洋医学には冷え性という病名はありません。
しかし、鍼灸や漢方などの東洋医学では「冷え」はとても重要なキーワードです。
「冷え」は身体の調子をあらわすサインと考えます。
東洋医学では「気」「血」「水」という3つのものが身体の中を巡っています。
この3つが身体のバランスを上手に保ち身体を健康にしています。
「気」とは、簡単に言うと元気ややる気などのエネルギーのこと
「血」は栄養や体温を運んでくれる血液のこと
「水」は身体に巡るすべての水分のこと
この「気」「血」「水」のバランスを崩す原因のひとつにあるのが「冷え」なのです。
冷える事によって液体は流れが滞りますが、 「血」のめぐりが悪くなり身体に充分な栄養と体温が行かなくなります。
「水」のめぐりが悪くなり溜ってしまうと身体の熱を奪ってしまいます。
「気」は「血」からの栄養がもらえなくなってエネルギー不足になり元気がなくなってゆきます。
この3つのバランスが崩れてしまうと身体は健康でない状態になります。
冷え性は我慢していればいいものではありません。
冷え性によって引き起こされる症状がたくさんありますので我慢したり放っておかないようにしましょう。
いつも気になっているけれど「どうしようもない」とあきらめていませんか?
手足の冷え、おなかや腰周りの冷え、お風呂に入ってもすぐに冷えてしまう・・
そんな症状の一部をご紹介致します。下記の症状に当てはまる方は、 一度ご相談下さい。
こんな症状の方は要注意!!
- 首・肩・腰のこり
- 首・腰周辺が冷えることにより、血液の滞りがおこり、溜まった疲労物質などによりコリや痛みが引き起こされ、
ひどくなると頭痛や耳鳴り、めまいがおこることもあります。
- 顔や手足のむくみ、下半身や足首が太い
- 身体の60%は水分ですが、身体が冷えていると(身体の熱が低くなっている状態・・・
熱がなければ水は蒸発しませんので)いらない水分の排泄が上手に出来ません。
いらない水分は身体に溜り、その水分がまた身体を冷やします。また、水分は下にさがり下半身太りをまねきます。
- やる気が出ない
- 身体に冷えがあり、平熱が下がった状態では身体が活動できません。
そのまま無理をしてがんばろうとすると、心と身体がばらばらになってしまいうつ状態になることも
- 肌荒れが気になる、目の下にくまがある
- 冷えが原因で、血液が滞ると皮膚の薄い目の下にくまとなってあらわれたり、
血液によって運ばれる肌に必要な栄養が上手に行き渡らずカサカサになってきます。
- 少し動いただけでやたらと汗をかく、のぼせやすい、手や足がほてる
- この症状のある方は自分が冷え症だとは思っていない方が多いのですが、
実は冷えがひどくなった状態では自律神経の体温調節が上手にできなくなりこのような症状があらわれるようになります。
- 便秘気味、または胃腸が弱くすぐ下痢をする。
- 冷え症の方はおなかの中まで冷えていることがあり、胃腸も上手に働かなくなっています。また内臓に指令を送る自律神経も乱れがちになっているので胃腸の不調を訴えやすくなります。
- 唇の色、歯茎の色が悪い、青あざが出来やすい、ひどい生理痛
- 冷えによって血液が滞った状態です。
骨盤の中の血液の流れが上手に行かないことにより子宮や卵巣の機能が乱れてきます。
- 太りすぎ、またはやせ過ぎ
- どちらも、冷えによる代謝異常で引き起こされます。冷えた内臓は脂肪によって守られてゆくので太って行きます。
また、冷えが進むと内蔵の機能が低下してせっかく食べたものをエネルギーとして取り入れられなくなり、
やせて太れなくなる方もいます。
普段なにげなくしている事、食べているもの、ストレスなど ちょっとしたことの積み重ねで
身体の中はどんどん冷えが溜まってゆきます。
まずは身体に冷えを溜め込まない努力からはじめませんか。冷えを招く主な原因は、下記の3点が挙げられます。
冷えを招く3つの原因
- 普段の服装
- おなか、腰、足首など、くびれているところや首という名前の付くところが冷える服を着ていませんか。
おなかには人間が生きて行くうえでとても大切な内臓がしまわれています。
ここが冷えると身体は、手や足にあたたかい血液を送ることを止め、
内臓にまずあたたかく栄養のある血液を送ろうとします。
その結果、手や足が冷えてきます。腹巻や、スカーフ、レッグウォーマーなどを上手に使いましょう。
- 普段食べている物
- なにげなく食べているものの中には、身体を冷やす働きを持ったものがあります。
暑い真夏にちょっと頂くだけなら身体の熱を冷ますのに良いとは思いますが、
旬ではない食べ物や、南の国の食べ物など一年中手に入るからと言って好きなだけ食べていれば身体を冷やしてしまいます。
なるべく旬の食べ物、日本で昔から食べられているものを口にする方が良いでしょう。
- 普段行っていること
- 普段同じ姿勢でいることが多いと血液の流れが悪くなります。
体温は血液に乗って運ばれますから、動かないでいると暖かな体温が運ばれにくくなり冷えの原因になります。
そして、動くことで筋肉からは熱が発生しますのでなるべく身体を動かすようにしましょう。
(無理に激しい運動をするよりもウォーキングなどの毎日続けて出来る運動が良いでしょう)
また、ストレスも身体の血液の流れを悪くして冷えを招きます。自分にあったストレス解消法を見つけましょう。
自分のおなかを触ってみて下さい。
冷たいところはありませんか?
硬いところ痛むところはありませんか?
手足の冷えは自分でも気づきやすいですが、実はおなかが冷えている方も多いのです。
おなかには人間が生きてゆくうえで大切な臓器が入っていますから、
身体はここにあたたかい栄養豊富な血液を送り込もうとして
手足の血流を押さえてしまい、これにより手足が冷たく感じます。
当院の治療法
冷えを訴えてこられた方には、まずおなかを触らせていただいて
「冷え」や「硬さ」「痛み」を確認させていただきます。
そして、おなかの上に塩灸(たくさんの塩の上にお灸を乗せ火をつけたもの)でゆっくりじっくりあたためます。
おなかが心地良くあたたまってゆくのを感じてください。
そして、手足、背中などのツボに鍼や灸で刺激して自律神経を整えます。
身体に充分に熱を加え、自律神経を整え、コリや痛みを取り除き血液の流れを回復させてゆきます。
お帰りの頃にはご自分の身体が見違えるようにあたたまっていることを実感していただけることと思います。
また、冷えにより引き起こされている生理痛には、生理の始まる4~5日前を目安に
定期的にお越しいただくことをおすすめします。
また、冷え取りに効果的な、お家で簡単に出来るお灸も扱っています。
改善例について
- 顔はのぼせて汗をだらだらかくのに手や足は冷えてしょうがなっかったOさん
- かなりしつこい冷えに加え、肩こりと長年続いていた耳鳴りもありましたが、
週に一回がんばって通っていただいたおかげで、冷えが改善され耳鳴りもおさまりました。
- おなかの冷えがひどく、生理のたびに痛み止めが手放せなかったMさん
- 生理の前に定期的に通われて、今では少し重くなる程度でお薬は飲まなくて良くなりました。
- 風邪をひきやすかったKさん
- 肩こりや頭痛もひどかったのですが、治療を始めてから風邪のシーズンになっても元気に生活が出来ています。
また、風邪の為のツボは首の下のほうにあり、この周囲を鍼灸で施術することで肩こりや頭痛も改善されました。
- 肩こりで来院されたHさん
- 実は身体がとても冷えていていました、肩こりの治療と冷えの治療を続けていたら、
今までくすんでいたお顔の色が明るくなってきました。
冷えが取れてきたことであたたかくきれいな血液が動き、
肩こりが改善されたことでお顔に血液が回りやすくなったようです
- ストレスが溜まり疲れが抜けず寝ても寝た気がしなかったEさん
- ストレスや疲れのせいで自律神経が乱れた状態でした。あたためて身体をゆるめることで
ストレスが解消されてゆき、リラックスした状態になり質の良い睡眠が取れるようになりました。
〒146-0082
東京都大田区池上6-1-3
山本園ビル2階
※東急池上線池上駅 徒歩2分
TEL:03-6314-6484
13時〜22時(予約優先) / 不定休